ベジタブルな尻

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今日のポケモンプレゼンツ感想

放送時間は約20分と前もって告知されていたが、そのうちの8分程度がポケモン25周年を記念したムービーだった。そういうのやりたいのは解るし内容は良かったけど、尺使いすぎ。YouTubeで公開してTwitterで告知するぐらいにしとけばいいのに。

ポケモンスナップは多分買わないけど、テクスチャの解像度が低くて中途半端な絵面に見えた。クリーチャーズがXY(厳密に言えば立体ポケモン図鑑ポケパークWii)の頃から作り続けてきた3Dモデルは様々なところで使われているが、作品がより写実的なビジュアルを目指せば目指すほど絵面に破綻が生じてきている。それを解決するためには作品ごとに3Dモデルの見せ方を調整する必要があり、剣盾はその影響で全ポケモンを出すことができなかったと言ってもいい。さて今回のNewポケモンスナップはどうかというと、微妙に調整はしているものの、残念ながらリアル寄りな背景に対してポケモンが浮いて見えている。ポケモンスナップは写真を撮ることを目的にしているため、被写体だけではなく背景も重要になってくるのだが、これが何とも微妙な出来。私が一番懸念しているのは先述したとおりテクスチャの粗さで、例えばカメラをズームするとその粗さが浮き彫りになってしまっているように感じた。Switchで開発される以上、処理能力との兼ね合いで解像度は妥協せざるを得ない側面が強い。3Dモデルの性質を加味してアニメ調の背景(ポケパークWii)のような路線のほうが絵面は良くなったんじゃないかと思った。

今回の目玉であるダイヤモンド・パール関係だが、まず先にブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール(以下BDSP)について。率直に言えば、残念だ。私は年齢的にDP直撃世代であり、シリーズの中でも好きな作品であるのは違いなかった(ちなみに一番好きなのは『エメラルド』)。今回の発表では主にビジュアル面の発表しかなかったので、その点に話を絞る。そのビジュアル面は今までのリメイク作品なら概ね一新されてきたもので、トレーナーや街を始めとした新デザイン(これはこの後発表の作品で味わうことにはなった)など、当時の技術では描けなかった新たな要素を盛り込み、過去の作品の新たな可能性を引き出すことができていたと、私は感じてきた。しかし今回のBDSPは、今公開されている情報だと「原作に忠実」を守り過ぎているほど、NDSのオリジナルバージョンと変わらない。昔ながらの俯瞰視点で、マップチップなどは寸分狂わず同じ場所に配置しているんじゃないかと思っちゃうほどには同じである。そもそもDPの時点で背景は3Dで描写されていたので、それをそのまま高画質化した、というのは少々オーバーな表現であるが、草むらとか木のグラフィックは当時の雰囲気そのまま。懐かしいけど、いやもう少し変えてもいいんじゃないだろうか。もちろんシンジ湖の水面の質感や、背景に配置されている風車や重機のディティール、コトブキシティのテレビ局の大型モニターに絵が表示されているなど、変化がないわけではない。でも、個人的に求めていたのはより近代的な趣になったコトブキシティとか、何らかの変化が欲しかったのだ。キャラクターもフィールドでは当時のチビキャラドット絵に合わせて2頭身3Dモデルになり、この点はORASより劣ってしまった。ORASは決して手放しで褒められるような作品ではないと私は捉えているが、フィールドキャラの大体3頭身で表現された3Dモデルで、イベントでは顔に表情を付けたりと、今考えれば意欲的とも言えた。しかし、今回2頭身に戻っちゃったので、キャラの身振り手振りはあるかどうかと言われたら多分ないだろうし、表情なんてもっての外だろう。チビキャラも可愛くはあるので悪くはないのだが、リメイク繋がりで前作となるORASより退化したのはやはり残念である。モーション少なくていいからイベントが作りやすいというメリットもあるけど…。また、バトル中はリアル頭身の3Dモデルが表示されるのだが、これの出来が今のところビミョーだ。3Dモデルにアウトラインがないというのは、ピカブイと同じであり、作品の路線的にもピカブイに近いものがある。しかし、3Dのシェーディングに何も手を加えていない状態のような、プレーンな質感となっており、服のローポリ感は今の水準で見ると中々キツい。ピカブイのグラフィックの方向性は頭身が低めのキャラでありながら、HD作品であることを感じさせるややリアルに寄せたシェーディングを人間キャラは行なっていた。今作の方向性はこれですと言われたら、ああはいそうですかと言うしかないけど、流石にひどいグラフィックである。番組内でも触れられていたが今作のリード開発はPokemon Homeの開発を担当したIlcaという会社らしく、この会社は今作が初のディレクション作品となる。リメイクとはいえディレクション実績のない会社に外注するのは、正直不安しかないがこれがどう転ぶかはまだわからない。BDSPの発売予定は今年の冬…もちろん今月とか来月ではなく、11月以降だと推測できるが、マスターアップが遅くて発売の1ヶ月前だと仮定すれば、開発期間はまだ半年以上残されていることになる。今回お出しされた映像は、まだまだ開発途中のバージョンであり、次に公開される映像では気になる部分が改善される可能性は十分にある。なので、現段階でクソグラ萎えたスルー安定ですは、などとほざくのはあまりオススメしない。でも、ポケモンレベルの大作なら十分な開発期間と開発力のある人員が揃うべきなんじゃねーのか!おい!大丈夫か!?…やはり不安である。今回のビジュアルでそのまま行くつもりなら、正直ガッカリだ。あとゲームコーナーは消さないことと、バトルフロンティアを入れるんだ。これがないとリメイクとは言えんからな!

少々感情的になってしまったが、続いて完全新作となる『ポケットモンスター LEGENDS  アルセウス』について。何て呼べばいいのかイマイチ掴めないが、とりあえず『レジェンズ』で行くことにする。まさかの3DアクションRPGでビックリ。しかもゲームフリーク開発ときたもんだから、一気に不安になった。だって、ゲーフリって3Dゲームの実績があまりないので、3Dアクションゲームなんて作れんの?と疑って入らざるを得ないんすよね。ゲーフリも日夜新人が育成され、昔の人間が第一線から退き始めているのは最近の傾向から見ても明らかなので、今更このような新作を作ることに文句を言うつもりはないが、3人称視点の3Dアクションをやろうとしてるのは意外も意外である。こちらもまだ開発途中なのだろうという部分がひしひしと伝わってきて、例えば遠景に表示されるポケモンのフレームレートが極端に落とされていた。かなり適当に見積もって10fpsくらいだと思ったが、絵面はキツいの一言。これは製品版での改善を期待。また、ぱっと見『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』と似ている部分があるので、一部からはオープンワールドなのではないかと声が挙がっていた。個人的にオープンワールドに求めるのは探索の楽しさなので、そこを追求してくれれば嬉しい限りだ。今までのポケモンの基本システムを踏襲しつつも、ポケモンを捕まえるという駆け引きをアクション寄りにしているようで、中々面白いのではないだろうか。ゲームシステムが面白いことはゲームにおいて何よりも重要なので、そこを蔑ろにしないことを祈る。ビジュアル面も中々好感触で、主人公のデザインはカッコいいし可愛いし好み。誰が描いたのか最初は微妙だったが、おそらく杉森さんじゃないかという結論に達した。手の指の描き方にやや特徴がでているのと、目の描き方や塗りがポケマスのメインビジュアルのそれとそっくりだからである(レジェンズの女主人公とポケマストップ画面のマジコスレッドを比べると判り易い)。杉森絵信者なのでこれが確定すれば嬉しいし、別に杉森さんじゃなくても良デザインには違いないので、期待しまくっておく。そうそう、今作の公式情報では通信機能の実装が今のところ未定であり、一人用のアクションゲームぽさなども含めて「今回は対戦機能ないんじゃないか」とか言われてたりする。無いなら対戦バランスとか考える必要なくてまだ作りやすそうな気がしますね。今後の続報に期待します。

BDSPの話に戻るけど、開発会社自体は開発協力でドラクエ11エースコンバットなどの大作に参加はしていて、開発力がないわけではないのだが、今回お出しされたものを見れば、開発力がまだまだなことは明らかである。私はやけに開発側に肩入れしすぎて、ストレートな批判ができなくなっているのは気持ち悪いと感じているので、あくまで客として勝手に評価していく方針だ。その方針に沿えば、BDSPは今のところ不安しかない。音楽が景山さんというのも、ゲーム音楽の良さを殺しかねないフルオーケストラアレンジになる(=ピカブイの二の舞)のではないかという不安を生んでいる。まあ、音楽は担当が確定した以上どうしようもないので肝心のゲーム部分に革新性があり面白ければそれで良いかなと思っている。BDSPはその点が保守的であまりワクワクしないので、今後の情報解禁で手のひらを返させてくれるようなことになることを願う。