ベジタブルな尻

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黄ばみがかったポケモン映画

ポケモン映画がこの記事を書いている時点でAmazon Prime Video対象になっており見放題となっております。その中でも『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』と『蒼海の王子 マナフィ』についてが、今回の記事で取り上げる作品です。

御託を並べる前に、まずはスクショを何枚か見てもらいましょ。

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適当に何枚か貼ってみましたが、別におかしなところはないのでは?と思う方は多いかもしれません。しかし、記事名のとおり先述の2作品は実はかなり黄ばんでいるのです。今から、私が独自に色調補正を行ったものを上下に並べた比較画像をご紹介しますね。

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こうして比較してみると、オリジナルがいかに黄ばんでいるかが解るのではないかと。上に列挙したスクショはHDリマスター版をソースとしていますが、この色問題はDVD当時から存在することを確認しています。『マナフィ』のDVD版とBlu-ray版のスクショも比べてみましょう。

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1枚目がDVDで2枚目はBlu-rayです。微妙に発色の違いこそあれど、ベースとなっている色は同じですね。

じゃあ、劇場公開時からこの色になってたんじゃないのか?と思ったのですが、どうやら違うということがDVD収録の予告映像でハッキリしました。その根拠となる画像がこちら。

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はい。上に貼った画像と同じカットですが、色が明らかに黄ばんでいないのが見て取れます。つまり、劇場で公開されたフィルムの色は正常であり、DVD化の際に問題が発生した。そう結論づけて良さそうですね。ではなんでこんな色になってしまったのか?それについて考えてみることにしましょう。

ポケモン映画のマスター素材は、2005年公開の『ルカリオ』からデジタルデータで保管されています。これは前年の『デオキシス』を参照すると明らかにフィルム特有の模様、フィルムグレインと呼ばれるものが見受けられるので、2004年までは劇場版はフィルムで管理されていたと判断して良いでしょう。

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↑微妙に質感があるのがわかりますね。

 

このフィルムがマスターとして運用されていた時代の作品の色は問題ないです。なので、デジタルデータに移行した際に何らかの問題が発生した可能性があります。これと同様の問題として、『千と千尋の神隠し』のDVDが赤い問題がありました。詳しくは知らないのですが、ネットで調べる限りだとDVD化の作業用モニターの色がおかしいまま作業してしまい、販売まで気づくことができなかったらしいのです。『ルカリオ』と『マナフィ』が黄ばんでいるのも、同じ理由の可能性は十分考えられるでしょう。また、『マナフィ』の次の作品である『ディアルガVSパルキアVSダークライ』では色の問題が見受けられないため、制作側で環境が整備されたのではないか、そんな予想ができますね。

これ以上の考察を深めるには同年代に公開されていたOLM作品または小学館が版権持ちの作品を参照したりするのが良さそうとは思うのですが、私にそこまでする気力がないので、この話はここらへんで終わろうと思います。この黄ばみがかった色で作品が観れる状態にあるというのはファンとしては少々残念に思いますが、おそらく改善されることもなさそうなので個人的に補正して楽しもうかと思いますね。それではまた~